Doctor Interview Haruka Sato

佐藤 晴佳

大分県立病院で働く放射線科医

日々たくさんの画像に向き合って診断を行う放射線科の先生ってどんな人?
今まさにスペシャリティを選択した先輩ドクターにお話をうかがいました。

放射線科に入局したきっかけを教えてください

学生のころから呼吸器領域が好きで、学生時代の実習では科をひと通り回りましたが、中でも放射線科は魅力的に見えましたね。
他の科の先生がカンファレンスでおっしゃらないようなことも、放射線科の先生は画像を見て言い当てていて、その姿を見て「すごいな!」と思いました。

学生の時は、画像を診るのが苦手でした。他の科でもそうでしょうが、たとえば画像に「目が慣れる慣れない」といった経験によるところは大きいですね。
教科書では数枚しか見なかった画像も、実際の現場でCTならば1000枚を超えるような数を、1枚ずつ確認しながら診断をするわけですから。 今は、画像を連続してみるからこそ病態・疾患がわかるところに面白みを感じています。

辛かったこと、大変だったことは

たとえば、夜中のオンコールで速やかに診断できなかったときなど、自分の実力不足を感じる瞬間でしょうか。
経験が浅い頃は、なかなか判断がつかず先輩の先生に一緒に診ていただいたり、レポートを確認してもらいましたが、その確認のために余分な時間がかかってしまいます。
やはり「もし自分が速やかに診断ができていたら、患者さんの負担も短くしてさし上げられたのに」と思うことはありますね。

診断医は、自分が勉強をすることで、すぐにその知識を患者さんに還元できます。
実技を伴うわけではないので、知識として入れればすぐに返すことができる点は良いと思いますが、逆にいえばすべてが経験と勉強量。自分が知っているかどうかによりますからね。

やりがいを感じるのはどんな時?

当直の先生の専門領域ではないCT画像を診て欲しいといわれて、ズバッとレポートを返すことができた時でしょうか。

そこで「助かった」と言ってもらえるのは、放射線科医の全身医療にかかわる良さだと思いますし、早期発見、早期治療につながります。
なので、土日にも、緊急対応や経過を診るための読影を行っていますが、治療を行う主科の先生へなるべく早くレポートを返せるように心がけています。

診断医は、直接的に患者さんを治すことができませんし「知識があってなんぼ」です。主治医に「こうだ」と言えない限りは、私たちはお役に立てませんから。
たまに、主治医を通して「『放射線科の先生が早く診断してくれたから、予想もしてなかった病気が見つかったので助かった』と患者さんが言っていた」と聞くとうれしいですね。

毎日100を超える検査画像を診ますが、全部を「作業」としてこなさないように意識しています。
われわれにとっては、100件ある検査うちのCT1つの見落としでも、患者さんおひとりにとってはその見落としは0か100か、ですから。

目の前の目標は、主治医の先生と患者さんにお役に立つような知識を兼ね備えた診断医、です。
実は私、研究や学会活動が大好きで、一年中取り組んでいます。研究と言うとハードルが高いように感じますが、今しかできないこと、若いうちだからこそできることがあるのではないかと思っています。
少しでも世界中の患者さんや未来の医療に貢献することができればと思っています。

将来は、自分の専門領域である呼吸器をさらに極めて知見を深め、広いフィールドでお役にたてる人材になりたいですね。
私の上司は、日本だけでなく世界の患者さんのお役に立っているような先生なので、私も世界中の患者さんの役に立てるような研究ができたらいいなと思っています。

future message

未来の放射線科医に先輩からのひとこと

細分化された診療科において、放射線科は全身をみることができる診療科であると思っております。
患者さんのみならず先生方から信頼される、感謝される放射線科医師になるため、一緒に働いてみませんか。
一枚の写真から患者さんの背景や隠れた疾患を見つけることの喜びを一緒に味わってみませんか。
少しでも放射線科に興味を持っていただけましたらとても嬉しく思います。

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