本院で胸部大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術 を行った患者さん・ご家族の皆様へ ~当院で2007年7月から2024年8月まで胸部大動脈瘤に対してステント グラフト(Najuta・ナユタ)内挿術前・後の造影CT画像の医学研究への使用のお願い~
第1版: 2024年6 月21日作成
本院で胸部大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術を行った患者さん・ご家族の皆様へ
~当院で2007年7月から2024年8月まで胸部大動脈瘤に対してステント
グラフト(Najuta・ナユタ)内挿術前・後の造影CT画像の医学研究への使用のお願い~
【研究課題名】
胸部大動脈瘤に対する開窓型ステントグラフト(Najuta)を用いたステントグラフト内挿術の治療成績
【研究の対象】
この研究は以下の方を研究対象としています。
2007年7月~2024年8月に当院で胸部大動脈瘤に対してステントグラフト(ナユタ、Najuta)を用いて血管内手術を受けられた方
【研究の目的・方法について】
大動脈は心臓から直接出て、全身を血流を供給する最も大きな血管の一つです。動脈は管状構造で,その壁は内側から内膜・中膜・外膜という3層構造で構成されています。大動脈は動脈硬化により血管が狭くなる(狭窄)や瘤ができる(動脈瘤)ことがあります。中でも動脈瘤は血圧を受けて、徐々に大きくなっていく疾患であり、場合によっては破裂、大出血し、致命的な状況となる疾患です。
近年、大動脈瘤に対して、身体への負担が比較的少ない血管内治療(ステントグラフト内挿術)が一般的な治療の一つとなっています。具体的には動脈瘤となって膨れている大動脈内に、ステントグラフト(網状に組まれた金属の管に布(人工血管)が縫い付けられたもの)を内張りし、動脈瘤内に血圧がかからないようにする治療になります。多くの場合はステントグラフトを内挿することで治療が終わりますが、胸部大動脈は頭部や手の血管が枝分かれしており、ステントグラフトを内挿すると、そのような血管まで塞いでしまうこととなります。
近年、頭部や手の血管を温存しながらも、大動脈瘤に対してステントグラフトを内挿する、開窓型(穴の開いた)ステントグラフトを使った治療が行われています。しかし、どのような動脈瘤に安全に治療できるか、その治療成績や耐久性はいまだはっきりとしていません。
研究期間:2024年8月28日~2024年12月31日
【使用させていただく情報について】
本院におきまして、胸部大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術前・術後に撮像された造影CT画像や診療情報を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、CT画像と診療情報(例えば過去に行われた手術,内服治療,採血検査結果、CT検査後の経過など)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録を調べさせていただきます。なお患者さんのCT画像及び診療記録(情報)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認され、大分大学医学部長の許可を得ています。また、患者さんのCT画像および診療情報は、国の定めた「人を対象とする生命科学・」に従い、特定の個人を識別できないよう加工したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。
【使用させていただく情報の保存等について】
この研究で収集した情報はこの研究の論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除し、紙の資料はシュレッダーで廃棄します。ただし、研究の進展によってさらなる研究の必要性が生じた場合は,再度倫理審査を受審し、承認を得た上で、それぞれの保存期間を超えて保存させていただきます
【外部への情報の提供】
この研究で収集した情報を他の機関へ提供することはありません。
【患者さんの費用負担等について】
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来医薬品などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。
【研究資金】
本研究においては,公的な資金である大分大学医学部放射線医学講座の寄付金を用いて研究が行われます。
【利益相(りえきそう)反(はん)について】
この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。
【研究の参加等について】
本研究へ診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。
【研究組織】
所属・職名 氏名
研究責任者 大分大学放射線医学講座 助教 道津 剛明
【お問い合わせについて】
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
電 話:097-586-5934
担当者:大分大学医学部放射線医学講座
助教 道津 剛明(どうつ たけあき)