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活動紹介

2023.9.12 患者様へ

本院で胸部CT検査および抗HTLV-1検査を受けられた 患者さん・ご家族の皆様へ

 

〇.情報公開文書

 

第1版:2023年4月18日作成

本院で胸部CT検査および抗HTLV-1検査を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

 ~成人T細胞性白血病 (Adult T-cell leukemia/lymphoma: ATLL) の発症機序(メカニズム)に関する胸部画像診断情報(20041月から20214月)医学研究への使用のお願い~

 

【研究課題名】

成人T細胞性白血病(Adult T-cell leukemia/lymphoma: ATLL)の発症機序に関する胸部画像診断学的解析:多施設共同研究

 

【研究の対象】

この研究は以下の方を研究対象としています。

2004年1月から2021年4月までの間に,大分大学附属病院および本研究の共同研究機関で、抗HTLV-1抗体陽性と診断され、胸部CTが施行された方を研究対象としています。

 

【研究の目的・方法について】

成人T細胞性白血病(Adult T-cell leukemia/lymphoma:ATLL)は、日本人によるhuman T-lymphotropic virus type 1 (HTLV-1)というレトロウイルスの発見(1981年)によって新たな疾患として確立されました。HTLV-1の感染者は日本やカリブ海諸国など地域に集中し、国内ではHTLV-1を有している人は約110万人と推定されております。とくに九州や沖縄に集中して存在していますが、近年は関東・中部地方でも増加し、人口流動によって全国に拡散しております。HTLV-1に感染しているかどうかはHTLV-1に対する抗体を調べることによってわかります。HTLV−1感染者の全ての方がATLLになるわけではなく、生涯発生率は約0.5-5%といわれています。ATLL を発症するとリンパ節腫大や肝腫大、脾腫大、皮膚病変および肺病変など多彩な臨床所見を呈し、化学療法が行われますが有効な治療法は確立されておらず、予後はよくありません。

HTLV-1感染者のうち、どのような方がATLLを発症するか、まだよくわかっておりません。さらに、胸部CT検査を用いて発症を予測することができるかどうかといった放射線学的な画像研究もこれまで見受けられません。

本研究では多検出器CTを用い、放射線科診断専門医師によって胸部CTを評価いたします。HTLV-1感染者を対象として、ATLLを発症された人の胸部CTと発症されていない人の胸部CTを比較することにより、ATLLの発症を予知することができるかどうかを解明することを研究目的としています。

 

研究期間:2023年6月15日~2024年12月31日

 

【使用させていただく画像および診療情報について】

2004年1月1日から2021年4月30日の期間に、抗HTLV-1抗体陽性と診断された患者さんのうち、様々な目的で多検出器CTにて胸部CT検査を受けられた患者さんを対象に、そのカルテ情報から患者さんの背景および検査結果を利用させていただきます。そのうち、ATLLを発症されていない患者さんを未発症群として登録させていただきます。一方、発症された患者さんをATLL発症群として登録させていただきます。

CT画像、および診療情報(カルテ)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認された後に行い、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、特定の個人を識別できないよう加工したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。この研究で得られた研究成果の学会や医学雑誌等においての発表にも個人を特定できる情報は一切利用しません。

 

【使用させていただく画像および診療情報の保存等について】

本研究に関する診療記録、画像データは本院情報管理システム内に記録されます。研究に関する記録書類は研究責任者が保管責任者として、紛失や個人情報の漏洩がないように、大学内で厳重に保管します。

画像および診療情報の保存はこの研究の論文発表後10年間を基本としており、保管期間終了後は個人情報が特定できない方法にて完全に廃棄処分します。

 

【外部への試料・情報の提供】

本研究の共同研究機関への患者さんの試料・および情報の提供は行いません。

 

試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称

大分大学医学部放射線科  佐藤晴佳

 

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。

 

【研究資金】

本研究は、公的な資金である大分大学医学部放射線医学講座の寄附金を用いて行われ、患者さんの費用負担はありません。

 

【利益相反(りえきそうはん)について】

この研究は上記の公的な資金を用いて行われ、特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは、研究成果に影響するような利害関係を指し、金銭および個人の関係を含みますが、本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。

 

【研究の参加等について】

本研究に対し、画像および診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。したがいまして、本研究に使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの画像および診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

患者さんの試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

 

【研究組織】

【本学(若しくは本院)における研究組織】

所属・職名          氏名

研究責任者 大分大学放射線科 病院特任助教 佐藤 晴佳

研究分担者 大分大学放射線科医学講座    教授 浅山 良樹

大分大学腫瘍・血液内科講座   教授 緒方 正男

大分大学腫瘍・血液内科講座   講師 高野 久仁子

 

【研究全体の実施体制】

研究代表者 大分大学放射線科 病院特任助教 佐藤 晴佳

 

研究分担者 大分県立病院 放射線科 部長  岡田 文人

大分県立病院 血液内科 部長  大塚 英一

 

【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。

 

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:

住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1

電 話:097-586-5934

担当者:大分大学医学部放射線科 病院特任助教 佐藤 晴佳

(さとう はるか)